平日の夜、家族のためにお風呂を準備しようとしたところ、追い焚きボタンを押しても反応しなかったり、リモコンにエラーが表示されたりすると焦ってしまいますよね。

「もしかして故障?」「高い修理費用がかかるかもしれない」と不安に感じるかもしれません。しかし、エコキュートの追い焚きができないトラブルは、ちょっとした設定の見直しや簡単な掃除など、ご自身で無料で解決できるケースも多くあります。

落ち着いて状況を確認し、適切な対処を行えば、今夜も温かいお風呂に入れる可能性があります。危険な状態かどうかを見極めるポイントと合わせて、具体的な解決に向けたステップをお伝えします。

この記事のポイント

  • 追い焚きできない原因は「湯量不足」「フィルター詰まり」など簡単な理由が多い
  • 業者を呼ぶ前に、足し湯やフィルター掃除、本体のリセットを試すのが有効
  • 設定温度の確認やタンク内の「お湯切れ」がないかも重要なチェックポイント
  • 異音や水漏れがある場合は、自力で直そうとせず専門業者へ相談する
  • 設置から10年以上経過しているなら、修理より本体の交換がおすすめ

そもそもエコキュートに追い焚き機能は付いている?種類を再確認

パニックになっているときは、基本的なことを見落としてしまう場合があります。まずは、ご自宅のエコキュートに本当に追い焚き機能が搭載されているかを確認してみましょう。

エコキュートには主に「フルオート」「オート」「給湯専用」の3つのタイプが存在し、追い焚きができるのは「フルオート」タイプのみとなっています。

もしご自宅の機器がオートタイプや給湯専用タイプだった場合、そもそも追い焚きボタンが存在しなかったり、機能しなかったりします。その際は、タンク内の熱いお湯を直接浴槽に足す「高温足し湯」などの機能を使って、お湯を温め直すことができます。

リモコンや取扱説明書を確認し、お使いの機種のタイプを正しく把握することがトラブル解決の第一歩となります。

今すぐ試せる!エコキュートの追い焚きができない時の簡単な対処法

お使いのエコキュートがフルオートタイプであるにもかかわらず追い焚きができない場合、故障を疑う前に試していただきたい4つのポイントがあります。

これらは専門知識がなくても数分で確認でき、お金もかからない方法ばかりですので、順番にチェックしてみてください。

1. 浴槽のお湯を増やす(循環口がしっかり浸かるまで)

エコキュートの追い焚きは、浴槽内のお湯を吸い込んで温め直し、再び浴槽へ戻す「強制循環方式」という仕組みを採用しています。

そのため、浴槽の側面にある循環アダプター(お湯の出入り口)が完全にお湯に浸かっていないと、空気を吸い込んでしまい上手く循環できません。安全装置が働いて追い焚きがストップする原因の多くが、この湯量不足によるものです。

循環アダプターの上部から10センチ程度お湯が被るくらいまで「足し湯」を行い、水位をしっかり確保してから再度追い焚きボタンを押してみてください。

2. 循環アダプター(フィルター)の詰まりを掃除する

浴槽内の循環アダプターに取り付けられているフィルターには、毎日の入浴で髪の毛や皮脂汚れ、入浴剤のカスなどが少しずつ蓄積していきます。

このフィルターが目詰まりを起こすと、お湯をスムーズに吸い込むことができず、水流不足を検知して追い焚きが自動的に停止してしまいます。

フィルターのカバーを外し、使い古した歯ブラシと中性洗剤を使って網目の汚れを丁寧に洗い流してみましょう。月に1回程度のペースでこまめに掃除をしておくと、トラブルを未然に防ぐだけでなく、清潔な状態を保つことができます。

3. リモコンの設定温度や「お湯切れ」状態を確認する

エコキュートは、リモコンで設定された温度を目標にして追い焚きを行います。もし現在の浴槽のお湯の温度が設定温度よりも高い場合、機械は「すでに十分温かい」と判断して作動しません。リモコンの「ふろ温度」設定を確認し、少し上げてから試してみてください。

また、エコキュートはタンク内に貯めたお湯の熱を利用して浴槽のお湯を温める仕組みです。そのため、タンク内のお湯が極端に少ない「お湯切れ」状態になっていると、追い焚きに必要な熱源が確保できず機能が働きません。

お湯の残量メモリが少ない場合は、「沸き増し」機能を使ってタンク内のお湯を作ってから追い焚きを行ってください。

4. エコキュート本体の電源を切り、リセット(再起動)する

パソコンやスマートフォンと同じように、エコキュートも精密な電子機器によって制御されています。一時的なシステムエラーや誤作動が原因で追い焚きがストップしている場合、再起動することでスッキリと直るケースが少なくありません。

リセットの手順は、ご家庭の分電盤(ブレーカー)にある「エコキュート」と書かれたスイッチを一度「切」にし、数分待ってから再び「入」に戻すだけです。

感電を防ぐために必ず乾いた手で行い、取扱説明書のリセット方法も併せて確認しながら進めてみてください。

原因が分からない場合や、これらの対処法を試しても改善しない場合は無理な分解や修理は行わないようにしましょう。エコキュート暮らし安心サポートでは、エコキュートに関するご相談を受け付けています。

比較表:症状別の原因と対処法

現在の状況に合わせて、どのように行動すべきか判断しやすいよう比較表にまとめました。

症状の特徴 主な原因 自分でできる対処法 業者対応の必要性
お湯が少ない・浸かっていない 水位不足による循環エラー アダプターの上10cmまで足し湯をする 不要
追い焚きが途中で止まる フィルターや配管の詰まり 循環アダプターのフィルターを掃除する 掃除で直らなければ必要
お湯が出ない(家全体) お湯切れ・設定温度の誤り 「沸き増し」をする・設定温度を上げる 設定で直らなければ必要
リモコンにエラー表示 システムの一次的なエラー ブレーカーを落としてリセットする 消えない場合は必要
本体から異音・異臭がする 内部ポンプや部品の故障 使用を中止し、電源を切る 直ちに必要
本体や配管から水漏れ パッキン劣化や配管の破損 止水栓を閉めて被害の拡大を防ぐ 直ちに必要

「追い焚きできません」エラーの原因と症状別のチェックポイント

簡単な対処法を試しても解決しない場合や、リモコンの画面に見慣れないエラーコードが表示されているときは、エコキュート内部で何らかの異常が発生しているサインです。

メーカーごとの特徴や、具体的な症状から考えられる原因を深掘りしてみましょう。

パナソニック・三菱・ダイキン等のメーカー別エラーコードと対処

各メーカーはトラブル発生時、アルファベットと数字を組み合わせたエラーコードをリモコンに表示して異常を知らせてくれます。しかし、その意味はメーカーによって大きく異なります。

例えば、「水位センサーの異常」や「循環ポンプの不具合」など、機械がどこに異常を感じているかを示しています。取扱説明書やメーカーの公式ホームページを開き、表示されているエラーコードが何を意味しているのかを照らし合わせてみてください。

フィルター掃除や簡単なリセットで解除できるエラーもありますが、「販売店に連絡してください」と記載されている致命的なエラーの場合は、ご自身で直すことは困難です。

症状別:お湯は出るのに追い焚きだけ不可・すぐ止まる理由

「シャワーやキッチンの蛇口からは普通に熱いお湯が出るのに、お風呂の追い焚きだけが反応しない」という症状にお悩みの方も多いでしょう。

この場合、給湯器全体のシステムは生きていますが、浴槽のお湯を循環させるための専用ポンプが故障していたり、追い焚き用の配管が内部で激しく詰まっていたりする可能性が高いです。

また、「追い焚きはスタートするけれど、数分ですぐに止まってしまう」というケースでは、湯温センサーの劣化が疑われます。センサーが故障すると、実際にはお湯が冷めているのに「すでに設定温度に達した」と誤認して運転を停止してしまうのです。

このような内部部品の劣化や故障が疑われる症状が出たら、専門業者による点検が必要な時期を迎えていると考えられます。

修理依頼のサインと気になる費用相場・寿命について

ご自身での対処が難しいと判断した場合、専門業者へ依頼することになりますが、費用やこれからの機器の寿命について不安を感じると思います。

ここでは、業者を呼ぶべき危険なサインと、修理か交換かを迷った際の判断基準についてお伝えします。

業者に依頼すべき症状(異音・水漏れ・内部部品の故障)と修理費用

「ゴーッ」「ピーッ」といった聞き慣れない異音が本体から鳴り響いている場合や、本体の下部や配管から水漏れを起こしている場合は、非常に危険な状態です。ショートによる二次災害を防ぐためにもすぐに使用を中止し、専門業者へ連絡してください。

内部の循環ポンプや電子制御を行う基板、温度センサーなどの交換が必要になった場合の費用目安は、出張費や部品代を含めて数万円〜5万円程度かかることが一般的です。

保証期間内であれば無料で修理してもらえることもあるため、まずは手元にある保証書の日付を確認してみることをお勧めします。

寿命(10〜15年)を迎えたエコキュートは交換がお得?業者の選び方

エコキュートの一般的な設計寿命は、約10年から15年と言われています。もしご自宅の機器が設置から10年以上経過している場合、追い焚き機能の故障は全体の劣化を知らせるサインかもしれません。

寿命を迎えたエコキュートは、今回ポンプを数万円かけて修理したとしても、半年後に今度は基板が壊れ、さらにコンプレッサーが壊れるといった「いたちごっこ」に陥りやすくなります。長期的なコストパフォーマンスを考慮すると、新しい省エネ性能の高いモデルへ本体ごと交換する方がお得になるケースが多いです。

業者を選ぶ際は、一社だけで即決せず、複数の業者から相見積もりを取って費用や対応の丁寧さを比較しましょう。見積もりの内訳が明確で、独自の延長保証などを備えている施工実績の豊富な業者を選ぶと安心です。

セルフチェック

業者へ連絡する前に、以下の項目をご自身で確認しておくと、相談がスムーズに進みます。

  • お湯張りやシャワーなど、追い焚き以外の機能は正常に使えるか?
  • リモコンにエラーコード(英数字)が表示されているか?
  • エラーコードが表示されている場合、その番号は何か?
  • 浴槽の循環アダプター(フィルター)はきれいに掃除されているか?
  • エコキュート本体周辺で水漏れや異臭、異音は発生していないか?

チェックリスト

トラブルを解決し、今後もエコキュートを快適に使い続けるためのチェックリストです。

  • 浴槽のお湯は循環アダプターがしっかり隠れるまで入っている
  • 月に1回程度、循環アダプターのフィルターを掃除している
  • リモコンの設定温度やタンクの残湯量が適切に設定されている
  • 半年に1回程度、市販の洗浄剤で配管の洗浄を行っている
  • ご自宅のエコキュートの設置年数(経過年数)を把握している
  • 万が一の際に連絡できる信頼できる専門業者を見つけている

まとめ:焦らずにまずは自己チェックを!解決しない場合はプロへ相談

エコキュートの追い焚きが突然できなくなると慌ててしまいますが、まずは「湯量の確認」「フィルターの掃除」「設定の見直し」「本体のリセット」といった、ご自身でできる簡単な自己チェックを試してみてください。

これだけで無事に機能が回復し、気持ちよくお風呂に入れることも珍しくありません。

しかし、対処法を試しても改善しない場合や、リモコンのエラーが消えない、異音や水漏れが発生しているといった症状がある場合は、内部部品の故障や寿命が疑われます。

エコキュートの不具合は症状によって対処方法が異なります。原因が分からない場合や改善しない場合は、エコキュート暮らし安心サポートへご相談ください。

よくある質問

追い焚きでお湯が温まらないのはなぜですか?

設定温度が現在の湯温より低い、あるいはタンク内のお湯が不足(お湯切れ)している可能性が高いです。設定温度を上げるか、沸き増し機能を使ってタンクのお湯を確保してから再度お試しください。

入浴剤を使うと追い焚きが壊れやすくなりますか?

白濁するタイプ(硫黄や酸化チタンを含むもの)や、とろみが強い入浴剤は、配管やポンプの金属を腐食させたり、フィルターを詰まらせたりする原因になります。メーカーが推奨している透明な入浴剤を使用することをおすすめします。

エコキュートの修理はどこに頼めばいいですか?

設置工事を行った販売店、あるいはメーカーのカスタマーサポートが基本となります。設置から年数が経っていて販売店が分からない場合は、給湯器専門の修理・交換業者へ相談すると、迅速に対応してもらえることが多いです。